人気ブログランキング | 話題のタグを見る

絵ごよみ 神島

絵ごよみ 神島_a0086270_22073693.jpg

2017年8月取材
鳥羽の佐田浜(鳥羽マリンターミナル)発 朝一番の船に乗り、神島に向かった。乗船後、神島に着くまでの間、色々と着いてからの行き場所などを検討しようと、地図などを広げたりしていた。身につけている財布とは別の大きな長財布にも、自宅で調べたメモを入れていたので取り出して見ていたが、寝不足でしかも早朝だったからか眠ってしまい、眠り込んでいる間に僕は財布を落としたらしい。(その時は気づかずに島に上陸)何も知らずに島に着いてからは、しばらくの間、船着場の周りをブラついた。三島由紀夫の『潮騒』の舞台にもなったとの事で、そのことについての大きな看板などもあった。なんとなく島の感じがわかって来たので、島を一周するハイキングコースを歩くことにした。とりあえず山の中腹にある八代(やつしろ)神社にお参りして、神社から続く山道を歩いた。ほとんど何もない山道が続いていたが途中に神島灯台、監的哨跡(かんてきしょうあと)などがあった。いつしか下り坂になっていて、どんどんと下って行くと、山道にかぶさる緑から急に白と青の世界へと舞台が変換、石灰石の白い絶壁に、海の碧と空の青、海原を分ける岬には白い波、絶景の弁天岬だ!素晴らしい眺めに見惚れていたが、蝉の声でGO! さらに下って行くと、神島小・中学校が右側の山のふもとに見えたので、船着場も近いなと思いながら道なりに歩いた。やがて船着場に着き、スケッチに良い場所はと色々と探したのだが、結局、陸からは一番遠いであろう堤防の突端から、前景に船を入れて神島港全体とも言える風景を描いた。描き終えて船着場に戻り、帰りの船を待つ間、荷物を整理していたのだが、ここで長財布が無いことに気づいた。船の中で落としたとは思わず一生懸命探した。「山の中でリュックは開けていないのにな〜」「おかしいな〜」と心の中で繰り返しながらリュックの中をかきまわした。乗船後も探し続けたが出てこない。もしかして行きの船の中かな?と思いながら下船。急足で切符売場に行き、これこれこんな感じの財布ですが、と尋ねたところ「届いてますよ」と言う返事。やっぱり神島だ!・・・鳥羽の取材が終われば、ふるさとの和歌山に墓参りに行く予定で、財布の中にはお寺様にお渡ししようと御布施も包んで入れてあったのだ。(笑)

絵ごよみ 神島_a0086270_22091390.jpg

にほんブログ村 美術ブログ 絵画へ






by taiyoart | 2024-10-25 13:35 | 絵ごよみ随想 | Trackback | Comments(0)

美崎太洋の油絵 明るく、楽しく、嬉しく描いている。


by TAIYO
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30