絵ごよみ 戸坂漁港

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2013年8月 僕は和歌山県出身だが、いつも加茂郷駅(JR紀勢本線)は通り過ぎて帰省していた。しかしこの年、初めて戸坂漁港に行きたくて加茂郷駅で下車、タクシーで戸坂漁港まで行った。以前から寄ってみたいなと思っていたのが叶ったのだ。コミュニティーバスのようなものもあるようだが、本数が少なく、時間も限られるのでタクシーにした。行ってみてびっくり、和歌山県は大体において、海岸線は山から海と言うパターンがほとんどだが、それでも人が住んでいるところには多かれ少なかれ田畑がある。しかし、ここには平たい部分はほとんど無く、まさに山いきなり海で、山にへばりつくように家々があり、海ぎわにやっと一本、小型の自動車が入れるような道があるだけだ。僕は海ぎわの道から、段々と山にへばりつくようにある民家群の中の小道を上へ上へと登って行った。途中で振り返っても、どこでも絵になる景色だが、僕はさらに登って民家が途絶えるところまで登った。最後の家の横には小さなコンクリートの小屋があり、失礼とは思いながらも、その小屋の上からの眺望を描かしてもらった。また、下の港に降りてからは、波止場から好きな漁船を入れて港を描いた。漁師さんとも出会ったのだが、僕が和歌山弁まるだしだったせいか、漁師さんもいい感じで、しばらく話していた。僕はひととき筆を休め「やはり田舎はいいな〜」とみょうに安心感に浸るのだった。





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by taiyoart | 2024-09-13 14:11 | 絵ごよみ随想 | Trackback | Comments(0)