狂言鑑賞会
○ミニ講座「狂言の世界」
−狂言にみる京と鎌倉− 善竹十郎
◆膏薬煉(こうやくねり)
都の膏薬煉 善竹大二郎 鎌倉の膏薬煉 大蔵教義
◆鐘の音
太郎冠者 善竹忠一郎 主 善竹富太郎 仲裁人 善竹十郎
◆因幡堂
夫 善竹十郎 妻 大蔵吉次郎
膏薬煉・・・京都と鎌倉の膏薬煉の二人が、一人は走る馬を吸いつけた。
もう一人は大きな石を吸いつけて庭に運んだなど自慢しあう話し。
鐘の音・・・主人が息子の成人を祝うため、刀に付ける黄金の飾りの
「金(かね)の値」を聞いて来るように太郎冠者に命じます。
それを「鐘の音」と聞き違え、お寺の鐘をいくつか
聞き回ると言う、とんちんかんな話し。
因幡堂・・・大酒飲みの妻に飽きて離縁、新しい妻を授かろうと因幡堂に祈願
仏前で一夜を過ごしている所に離縁された妻が駆けつけ、薬師如来に
装い、西門で待っていると告げる。
西門で顔を隠した女を妻とも知らず家に連れてかえり、盃を交わすが
大酒飲みの妻は盃を取り上げ顔を隠しながら飲み続けると言う話し。
時代は変われども、みんな今の人間にもありそうな事柄や比喩のようで
クスクス、ゲラゲラ笑ってしまう。狂言は今日言か?